\section{理論} \subsection{直流と交流回路} 直流回路とは電流・電圧・電力が時間変化しない回路のことである. 逆に,交流回路とは電流・電圧・電力が時間変化する回路を指す. 現実で取り扱う回路はこの直流回路と交流回路の特徴を合成されたものが多く,それらは直流成分と交流成分に分けられる. 直流成分は電流・電圧などの電気的要素の平均値としてあらわれ,交流成分はその平均値の差分の時間変化としてあらわれる. \begin{figure}[tbh] \begin{minipage}[c]{0.3\hsize} \centering \begin{tikzpicture}[domain=0:4] \draw[->] (-0.2,0) -- (4.2,0) node[right] {$t$}; \draw[->] (0,-1.2) -- (0,2.2) node[above] {$V$}; \draw[thick] plot (\x, 1); \end{tikzpicture} \caption{DC Voltage} \end{minipage} \begin{minipage}[c]{0.3\hsize} \centering \begin{tikzpicture}[domain=0:4] \draw[->] (-0.2,0) -- (4.2,0) node[right] {$t$}; \draw[->] (0,-1.2) -- (0,2.2) node[above] {$V$}; \draw[thick] plot (\x, {sin(1.57*\x r)}); \end{tikzpicture} \caption{AC Voltage} \end{minipage} \begin{minipage}[c]{0.3\hsize} \centering \begin{tikzpicture}[domain=0:4] \draw[->] (-0.2,0) -- (4.2,0) node[right] {$t$}; \draw[->] (0,-1.2) -- (0,2.2) node[above] {$V$}; \draw[thin,color=gray,dashed] plot (\x, 1); \draw[thick] plot (\x, {sin(1.57*\x r) + 1}); \end{tikzpicture} \caption{DC Voltage + AC Voltage} \end{minipage} \end{figure} \subsection{インピーダンス} 交流回路でのインピーダンスとは直流回路における抵抗に相当する電圧と電流の比である.回路計測の際には入力と出力でのインピーダンスが重要になる. \subsection{振幅と実効値} 交流の大きさを表す指標は主にピークツピーク値と実効値がある.交流電圧$v(t)$に対するピークツピーク値$V_{\text{pp}}$は以下の式となる: \begin{equation} V_{\text{pp}} = \max{(v(t))} - \min{(v(t))} \end{equation} 実効値は交流の時間に対する二乗平均値であり,以下の式で求まる: \begin{equation} V_{\textrm{rms}} = \sqrt{\frac{1}{T}\int_{0}^{T} v(t)^2 dt} \end{equation} ここで$T$は交流電圧の周期[s]である. また,正弦波交流$v(t) = V_{m}\sin{(\omega{}t)}$でのピークツピーク値と実効値には以下の関係がある: \begin{equation}\label{equ:rms-to-pp} \begin{split} V_{\text{pp}} &= V_{m} - (-V_{m}) = 2V_{m} \\ V_{\textrm{rms}} &= \sqrt{\frac{1}{T}\int_{0}^{T} v(t)^2 dt} \\ &= \sqrt{\frac{\omega{}}{2\pi}\int_{0}^{\frac{2\pi}{\omega{}}} \left(V_{m}\sin{(\omega{}t)}\right)^2 dt} \\ &= \sqrt{\frac{\omega{}}{2\pi}\int_{0}^{\frac{2\pi}{\omega{}}} \left(\frac{V_{\text{pp}}}{2}\sin{(\omega{}t)}\right)^2 dt} \\ &= \sqrt{\frac{{V_{\text{pp}}^{2}}}{4} \cdot{} \frac{\omega}{2\pi} \int_{0}^{\frac{2\pi}{\omega}} \frac{1-\cos{(2\omega{}t)}}{2} dt} \\ &= \sqrt{\frac{{V_{\text{pp}}^{2}}}{8} \cdot{} \frac{\omega}{2\pi} \left(t - \frac{1}{2\omega{}}\sin{(2\omega{}t)}\right)^{\frac{2\pi}{\omega}}_{0}} \\ &= \sqrt{\frac{{V_{\text{pp}}^{2}}}{8}} \\ V_{\textrm{rms}} &= \frac{V_{\textrm{pp}}}{2\sqrt{2}} \end{split} \end{equation} \subsection{マルチメータ} マルチメータとは電流・電圧など複数の電気的要素をこれ1つで計測できる機器である.この機器ではある瞬間の値を計測することができる. マルチメータには数個の端子があるが,必ず1つはコモンであり,電流と電圧の計測で使用する端子を変える.マルチメータの中には大電流の計測にヒューズが入っていないものがあるのでメータの絶対最大定格を越えないよう注意する必要がある. \subsection{オシロスコープ} オシロスコープとは電圧の時間変化を一定時間計測・グラフ化することができる機器である.信号を全てアナログ回路で処理し,ブラウン管に波形を表示する物をアナログオシロスコープ,信号をA/D変換しデジタルで波形を表示するデジタルオシロスコープがある. オシロスコープの使用前にプローブの補正を確認する必要がある.補正にはプローブに付いているトリマを回転させる. オシロスコープには波形を安定して観察できるようにするトリガを掛けることができる. さらに,交流信号ではトリガを掛ける電圧変化の向きを設定できる.立上がりでトリガレベルを低電位から高電位へ,立下がりでトリガレベルを高電位から低電位へ横切る時にトリガを掛けるようにできる. デジタルオシロスコープには様々な機能を持つ物がある. 波形に対して加算・減算などの演算を行なう機能,FFTを用いた波形の周波数特性の表示,周波数・振幅・周期などの計測,波形を画像として保存する機能など多彩である. \subsection{ファンクションジェネレータ(FG)} ファンクションジェネレータは特定の周波数・振幅・デューティ比・オフセット・波形を生成することができる機器である.