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\section{カタールの人口動態、移民、労働市場~\cite{de2014demography}}
\subsection{概要}
2013年、カタールは1人あたりのGDPで世界2位になった。これは大量の埋蔵資源(炭化水素)とGCC内最小の人口がもたらした結果である。
これら資源の開発のためにカタールは多くの外国人労働者を雇い、結果的に1980年代から人口が5倍になった。2013年時点で総人口の85.7\%が外国籍で
構成されており、さらに全労働人口の94.1\%を外国人が占めている。2010年12月に宣言された2022年カタールFIFAワールドカップでこの国のジレンマである
「数と権利の駆け引き」が明るみになった。カタールは伝統的なカファラ制度をこの地域に比較してより重視している一方、人口動態から推測される外国人
第二世、第三世の台頭と国際結婚で縮まりつつある国民と移民の違いが露呈してくる。
\subsection{国民と移民の人口の時系列的推移}
\begin{itemize}
\item 1908年2万7千人
\item 1949年(石油開発・採掘開始)1万6千人 \\
英国が開発・採掘のため識字率と労働力の低いカタール人の代わりにインド系外国人を多数起用。
\item 1970年(独立1年前)約11万1千人、うち国民約4万5千人、移民約6万6千人 \\
最初で最後の公式統計が発表された。
\end{itemize}
\subsection{深まるジレンマ}
カタールは石油採掘で数少ないカタール人に2010年代に世界トップレベルの人間開発指数を有するほどの高水準の教育や医療を賄ってきたが、
その背景に強欲な指導者による資源開発を遂行するための膨大な外国人労働者が雇われた。これによって生まれた不均等な人口は国民に
ジレンマを与えた。
そのジレンマは2003年以降、より深まるばかりである。2008年の経済危機まで高騰する石油等の資源が大量に生産され、より多くの企業に
投資された。この期間にカタールの様々な分野で投資が盛んになったと同時により多くの移民が流れ込んだ。そして、2010年のワールドカップ
開催地の発表後に未熟な外国人労働者の権利に関する議論が話題となった。「数と権利の駆け引き」がより権利が無い肉体労働者達で
問題となっていた。そこで、政府は2030年まで解決すべき課題を5つ発表した。その内の2つである、「近代化と文化保守」と
「外国人労働者の規模と質、そして決定された発展の道」が2008年に提示、2009年に両方とも可決された。解決策として、1つにカタール人の
出生率の向上、2つに知識集約型経済に沿った外国人採用政策の改善が提示されたが、効果は限定的で不完全なものに留まった。